highpressure
一般のご家庭、小規模店舗などでは電柱のバケツのようなもの(トランス)から
100Vと200Vに変圧された低圧電力を受電しています。

電気をたくさん使う店舗、商業ビル、工場などは、
高圧受電設備を用意し高圧電力(6,000V以上)を直接受電し、
割安な電気料金単価で電気を使うのが一般的です。

今回は高圧受電設備(キュービクル)方式での受電の仕組み、
耐用年数や価格、構造、設置基準などをわかりやすく解説していきます。

『キュービクル式高圧受電設備』徹底解説


高圧受電設備(キュービクル)とは?
電線には6,600Vくらいの電気が常に流れています。
電気をたくさん使う事業所では、敷地内に自前の変圧設備、
高圧受電設備を設置して直接電気を引き込みます。
6,600Vくらいの高圧電流を高圧受電設備で100V・200Vに変圧。
設備の保守、管理も自社でします。
電力会社のトランスを通さずに電気を利用するため、
安い電気単価で、大量の電気を使用出来るようになるという仕組みです。

cubicle

これが高圧受電設備(キュービクル)です。
周辺にこのような設備のある店舗は、高圧受電をしています。
ビルでは屋上に置いてあったりします。

高圧受電にするとどのくらい電気料金の単価が違うの?
比較的冬場の暖房など、電気使用量が多いと言われる北海道を例にすると、
北海道電力の電気料金単価では、

『従量電灯B(低圧電力)』280kWhをこえる分「1kWh/33円37銭」
『業務用電力(高圧電力)』一般料金「1kWh/18円12銭」

仮に1日280kWhの電気を使用した場合、
低圧電力は280kWh×33円37銭=9,343円
高圧電力は280kWh×18円12銭=5,073円
となり、1日で4,270円もの差になるわけです。
※単価は2016年5月、記事作成時に閲覧したものです。

業務用電気料金は用途や使用量、時間帯でいくつか選択できるようになっています。
電気料金の低圧・高圧メニューや、単価の違い。
北海道(ほくでん)での料金を詳しくまとめた当ブログ記事。
北海道以外の方にも参考になります。
北海道の企業営業・個人事業向け電気料金契約をわかりやすく解説

高圧受電にする目安や設置基準はあるの?
高圧受電設備には設置費用などがかかりますが、
長期的に見た時に設置した方がメリットがある場合もあります。
目安としては、
高圧受電と低圧受電の境目となる基準が50kw(キロワット)となってまいす。
契約電力、使用量を見て50kwを超過する電力使用が見込まれる場合、
基本的に高圧電力を使用することになります。

高圧受電設備(キュービクル)の構造・耐用年数
【構造】
低圧配電盤、遮断器、母線、変圧器、各種計器類などで構成され、
金属製の箱内に収容した閉鎖型の受変電設備です。
箱に収容されている為、感電の危険性が少ないという利点があります。
高圧受電設備としては非常にコンパクトで小面積に設置できる為、
多くの需要家(ほとんど?)に採用されているのが、
「キュービクル式高圧受電設備」となるわけです。

【耐用年数】
キュービクルの耐用年数の考え方ですが、
まず、外箱の鋼板を正常な状態で維持することが必要です。
屋内環境で、再塗装、補修、清掃をしっかりと行っているなら
50年~60年は問題なく維持できると考えられます。
屋外設置の場合は雨、潮風、酸化ガスなどの影響を受け、
腐食や錆(サビ)のおそれがあります。
頻繁なメンテナンスを実施しても、20年~30年と考えられます。
外箱は取り換えることができますので、必要に応じて実施します。

次に、内部にに収容されている高圧機器についてです。
途中で大きな負荷や事故電流の遮断など特別なことが無い場合、
負荷開閉器、遮断器などは15年~20年と考えられています。
各部品が故障した場合などは、個別に部品交換して運用していきます。

高圧受電設備(キュービクル)設置にかかる費用について


高圧受電設備導入にあたっての費用を見ていきます。
店舗規模、場所によって様々かと思いますが主なものとしては、

・設置場所の確保(建物から3m以上離すという決まりがある。)
・基礎工事(屋外の場合は安全確保の金網などが必要の場合もある。)
・設備費用。キュービクル(変圧器、LBS、遮断機、各計器類など)
・高圧ケーブル、電線から引き込み工事
その他、設置工事ごとの相談で、お聞きした費用としては、
おおむね200万円~500万円以内くらいが相場のようです。

コンビニなどでは、24時間大量に電気を使用する為、
1日に480kWhものの電力を使う店舗があるとお聞きします。
そうなると、前述した1日あたりの低圧受電と高圧受電の価格差で言えば、
1日「7,320円」、月30日と考えても「219,600円」
1年365日では「2,671,800円」という膨大なメリットが生まれます。
電気をたくさん使う需要家にとっては、
高圧受電は初期費用がかかっても、有効な手段と成りうるわけです。

現在低圧受電であっても、電気料金の削減は即純利益になりますので、
高圧受電設備導入なども含め、いろいろなサービス手段を研究することは
経営にとっては重要な事項になります。
今の電気料金や予算に合わせて、自分に合った最適なサービスを模索したいものです。

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