日本卸電力取引所(JEPX)ってどんなとこ?
電力小売自由化によって発電事業者が発電した電気を売る、
その発電された電気を小売事業者が仕入れてお客様にお届けする。
私たちは全国の事業者から電気を購入するサービスを選べる時代になりました。
そこで必要になったのが、全国の発電事業者が発電した電気の価格、
小売事業者が仕入れる電気の卸価格。
電気をリアルタイムに、フェアに、効率的にトレードする為に
創設された取引所が、日本卸電力取引所(JEPX)です。
株式市場のような電気の取引所はどんな仕組みなのか見ていきます。
日本卸電力取引所(JEPX)取引の仕組み・用語解説
基本取引方式は2つ①一日前市場(スポット市場)
【市場解説】翌日に受渡する電気の取引を行う市場
【取引商品】一日を30分単位に区切った48商品
【約定方式】ブラインド・シングルプライスオークション
②当日市場(時間前市場)
【市場解説】一日前市場(スポット市場)で翌日に受渡する電気の取引
がなされた後、実際の受渡までの間に不測の発電不調や需要急増が起こる
場合があります。当日市場(時間前市場)はそのような翌日計画策定後の
不測の需給ミスマッチに対応するための市場です。
【取引商品】取引電力単位0.1MW(30分の電力量では50kWh)
【約定方式】ザラ場
その他の取引方式
先渡市場
【市場解説】日々30分毎に変動する価格を事前に固定化したい場合、
例えば1カ月間や1週間の価格を固定したい場合などに利用する市場。
【市場特徴】売る人・買う人の条件が合わなければ約定しませんので、
安い価格で買いたいと希望しても、売る人が現れなければ買うことはできません。
掲示板市場
【市場解説】発電ブローキングを取引所が行います。
【市場特徴】規模の小さい発電所などをお持ちの方が、その発電所から発電する
電気を売りたい場合に、発電所の情報をJEPXに知らせ、JEPXが売却の条件
にあう事業者をJEPX取引会員から探すということを行います。
一日前市場(スポット市場)をもう少し詳しく
•1日を30分単位で区切った48商品毎に売買を実施。
取引単位は1,000kWh(30分500kWh)毎。
•入札価格の指定はkWh当たりの価格を銭単位(0.01円)で指定します。
•入札は、ブラインドシングルオークション方式で実施
(入札価格と量は他社から見えず、商品毎にワンプライスで価格を決定する。)
•土日祝日の営業は行わないが、
金曜日は月曜日の商品まで入札を実施する等、365日の取引が可能。
日本卸電力取引所のHPを見てみると、グラフが2つあります。
画像引用:日本卸電力取引所HP
【システムプライス】30分ごとの電気価格
【約定総量】商品ごとに約定された電気の総量
約定結果の通知
約定計算の実施後入札者に対してシステムを通じて約定結果
(エリア毎に売買が成立した量と価格)を通知します。
約定処理にかかる時間はおよそ10分程度です。
清算決済(買い代金支払・売り代金受領)について
実際の金銭の移動は登録された銀行口座を通じて
取引日の2金融機関営業日後に行います。
売買手数料について
一日前市場(スポット市場)の売買手数料は2種類から選択
従量制:約定のkWhあたり0.03円/kWh(消費税別)
定額制:月間100万円(消費税別)
取引手法によって取引時間や概要が変わりますので、
詳しくは日本卸電力取引所のHPで確認してみてください。
電気の小売事業に多くの企業が参入
電力自由化によって、発電事業者から小売事業者が電気を仕入れる、需要家に販売・供給する仕組みが広がっています。
その発電事業者と小売事業者が電気の売買する場所として
誕生した『日本卸電力取引所(JEPX)』
取引会員も2016年5月25日現在の表示として112社にものぼっています。
東京電力などの電力会社だけではなく、
商社やガス会社など様々な会社が参入しています。
電気をめぐる販売競争が、これから活発になっていきそうです。
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