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北海道で新しく飲食店やお店を始める。
ビルやマンション、テナントが入れるような建物、商業施設を経営する。
電気料金ってどんなメニューがあるの? 
今回は北海道編ということで「北海道電力」を中心に、わかりやすく解説していきます。

『北海道の法人や個人事業の営業活動向け電気料金』

飲食店やビルなどのいわゆる商用電気料金メニューは大きく分けて2つです。 
①商店・小規模工場向け(低圧100V・200Vでの受電)
②オフィスビル・商業施設・工場向け(高圧6,000V以上での受電) 

①の低圧受電は一般家庭とほぼ同じ電気料金契約で、
よく電柱についているバケツのようなもの(トランス)から
100V・200Vに変圧して受電する方法です。

②は電気をたくさん使う店舗や商業施設向けの高圧受電で、
6,000V以上(電線には通常6,600Vくらいの電気が流れている)
で受電することによって電気料金の単価が安くなります。
これには高圧受電設備などの専用の設備が必要になります。 
よくコンビニなどの裏にこんなものがありますよね?これです。

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それでは北海道の「低圧・高圧受電」の電気料金はどんなものでしょう! 

『低圧電力』

北海道電力(ほくでん)では、低圧電気料金は現在このようになっています。

まずは一番一般的で契約数が多いであろう「従量電灯」の電気料金です。 
簡単に言うと、使った電気量に応じて支払うという契約です。
主に事務所などの大型電気設備が無い場合はこちらになります。

「従量電灯」電気料金はA・B・Cの3種類があります!

『従量電灯A』
 ・最低料金
最初の9kWhまで279円19銭

・電力量料金
上記超過1kWh23円54銭


『従量電灯B』
・基本料金
10A1契約334円80銭
15A1契約502円20銭
20A1契約669円60銭
30A1契約1,004円40銭
40A1契約1,339円20銭
50A1契約1,674円00銭
60A1契約2,008円80銭

・電力量料金
最初の120kWhまで1kWh23円54銭
120kWhをこえ280kWhまで1kWh29円72銭
280kWhをこえる分1kWh33円37銭

・最低月額料金
1契約246円24銭


『従量電灯C』
・基本料金
1kVA334円80銭

・電力量料金
最初の120kWhまで1kWh23円54銭
120kWhをこえ280kWhまで1kWh29円72銭
280kWhをこえる分1kWh33円37銭

「低圧電力」飲食店など業務用冷蔵庫や業務用エアコンがある場合

飲食店や小規模工場など業務用冷蔵庫や大型電気設備がある場合は、
「従量電灯」とは別に、「低圧電力」という契約が必要になります。
なにが違うの?
それは「動力」という電気を使うからです。動力というのは「200V」のことです。
業務用冷蔵庫のや大型エアコンの消費電力のところに「三相200ボルト」と書いてあれば、
200V用の電気を使える契約、「低圧電力」となります。
照明やコンセントの100Vは「電灯」、業務用200Vは「動力」と言ったりします。

『低圧電力』
基本料金1kW1,263円60銭
電力量料金1kWh17円35銭


一般家庭や事務所より飲食店などの業務用設備は電気をたくさん使うので、
基本料金は高めですが、単価が安いのでたくさん使えば割安になります。
※使用量や店舗の規模によって、内容が若干変わるようなので、
電力会社へ問い合わせてみてください。

ここまでが一般的な『低圧電力』の説明になります。
飲食店や工場で高圧に比べ単価が高い低圧電力契約であっても、
照明などを工夫することによって、電気料金を安くする方法は考えたいものです。

例えば低圧受電でも、お店の照明をLED照明に替えることで、
大きく電力使用量を抑えるというサービスも出てきております。
当ブログ記事を載せておきますので、参考までに。
『LEDレンタルの電気料金削減』とは?初期費用無料の仕組みメリット・デメリット比較

『高圧電力』

高圧受電設備など専用の設備を用意して、
電線から直接(高圧6,000V)の電気を受電します。
自前で100Vと200Vに変圧して使用することによって、
高圧受電の電気料金で電気を使うことができます。

基本的なメニューは2つ
「業務用電力(高圧6,000V)」オフィスビル・商業施設など向け
「高圧電力(高圧6,000V)」工場など産業用建物向け
になり、変圧設備を自前で用意、管理する分、電気料金の単価は安くなります。 

「業務用電力」と「業務用ウイークエンド電力」

『業務用電力』
・基本料金
1kW1,836円00銭

・電力量料金
一般料金1kWh18円12銭
時間帯別料金「昼間時間」1kWh20円56銭
時間帯別料金「夜間時間」1kWh14円45銭
(夜間時間帯:午後10時~午前8時)

『業務用ウイークエンド電力』
・基本料金
1kW2,386円80銭

・電力量料金
休日1kWh14円98銭
平日1kWh15円99銭
「休日」土曜日、日曜日、「国民の祝日に関する法律」に規定する休日、
1月2日、1月3日、4月30日、5月1日、5月2日、12月30日および12月31日をいいます。
「平日」休日以外の日をいいます。

「高圧電力」と「高圧電力Ⅰ型・Ⅱ型・Ⅲ型」

『高圧電力』
・基本料金
1kW2,019円60銭

・電力量料金
一般料金1kWh16円37銭
時間帯別料金「昼間時間」1kWh17円93銭
時間帯別料金「夜間時間」1kWh14円45銭


『高圧電力Ⅰ型』
・基本料金
1kW1,414円80銭

・電力量料金
一般料金1kWh17円89銭
時間帯別料金「昼間時間」1kWh20円71銭
時間帯別料金「夜間時間」1kWh14円45銭


『高圧電力Ⅱ型』
・基本料金
1kW1,695円60銭

・電力量料金
一般料金1kWh17円08銭
時間帯別料金「昼間時間」1kWh19円25銭
時間帯別料金「夜間時間」1kWh14円45銭


『高圧電力Ⅲ型』
・基本料金
1kW2,419円20銭

・電力量料金
一般料金1kWh15円32銭
時間帯別料金「昼間時間」1kWh16円03銭
時間帯別料金「夜間時間」1kWh14円45銭


ここまでが一般的な『高圧電力』の説明になります。
※各電気料金単価は2016年5月記事作成時の価格です。
※単価は全て税込価格となっております。

「低圧受電」と「高圧受電」の単価の違いを例として比較してみます。


『従量電灯B』280kWhをこえる分の1kWh単価「33円37銭」
『業務用電力』一般料金の1kWh単価「18円12銭」

たとえば1日あたり消費電力量「480kWh」のコンビニがあったとします。
『従量電灯B(低圧)』だと480kWh×33円37銭=16,017円/日
『業務用電力(高圧)』だと480kWh×18円12銭=8,697円/日

なんと1日で「7,320円」の差になるわけです。
月30日と考えても「219,600円」
1年365日で「2,671,800円」という金額になります。
電気使用量の多い店舗や工場は、設備を用意し、高圧受電となるわけです。

低圧受電と高圧受電の基準は契約電力の目安が50kwとなっています。
契約電力50Kw以下であれば低圧受電方式で利用し、50kw以上であれば
高圧受電設備の方式で利用しなければならない決まりとなっているようです。

業務用電気料金のメニューは、電気を主に使う時間帯や、
月の使用量によって最適な契約を選べるようになっています。
一度、契約内容を見てみて、電気料金について考えてみるのも一つですね。
もしかしたら、今は低圧受電でも、高圧受電設備を用意して、
高圧受電に切り替えてみた方がいいかも…。
こんなケースも出てくるかもしれません。

高圧受電設備に関しましては、当ブログ記事で詳しく書きました。
『高圧受電設備(キュービクル)とは?【解説】』費用価格/耐用年数/構造/設置基準

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